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手塚理美さん(俳優) レッスン体験談インタビュー

“体だけでなく、心も「ぐっ」とならなくなった。周りの友人にも「ラクそうになっていいね」と言われます”

俳優の手塚理美さんがアオキアレクサンダーレッスン(現:身技レッスン)の12回コースレッスンを受講され、その感想を教えていただきました。レッスンでお話ししていると、とても気さくな方なのがよくわかるのですが、手塚さんは今まで「近寄り難いイメージがある」と人から誤解をされることも多かったそうです。そんな手塚さんが、前側意識アプローチというラクな姿勢や体の使い方を学ぶことで、周りからも「ラクそうになったね」と言われるくらいに。このレッスンを通じて「自分がよくわかった」そうです。姿勢や体の使い方に気づくことが、心の安定や、その人の持つ雰囲気にも変化を与えていくことが、手塚さんのインタビューからよくわかります。

青木 肩こりや眼精疲労を改善したいという理由でレッスンにいらしていただきました。12回のレッスンを受けて、今はどうですか?

手塚さん 肩こりは緩和しましたね。仕事以外のときは以前ほど感じなくなりました。ただ演技の仕事となると、終わったあとで「やっぱり肩や首を緊張させてたかな」と気づきます。それでも、途中で肩や首に緊張を入れていたことに気がつくと和らげられるようになりました。首のこりについても、必要以上に凝視して「じっと何かを見ていた」という自分の状態に気づくようになって。それをやめるとラクになれました。「見にいこう」という感じではなく、「光を受け取ってる」と思うとラクになります。「こうなるから、肩こりになるんだ」という原因がわかったのが、とてもよかったですね。

眼精疲労もだいぶラクになりました。以前は、目の奥の方が疲れきっている感じで、目も開けられない感じでした。「もう目を空けて見たくない!」というような感じで。しょっちゅう目薬をさしていた状態です。それが今は、目薬の回数が減って、以前のような感じはなくなりました。振り返ってみると、特に人混みの中とか、車の運転とかで必要以上にいろんなものをチェックしてたんだなと気がつきました。

青木 他の部分で何か変化があったところはありましたか?

手塚さん なんといっても「自分がわかった」というところがとても大きいですね。 自分の体がよくわかるようになったし、 性格とか、生活習慣とかも。歩き方なんて目からウロコでした。今まではひたすら急いで歩いてしまってたんですけど、それは下手で不安定だったから速く歩いてたんだ、とかね。それがゆっくり歩けることがわかって実践してると、周りを楽しむ余裕なんかも持てるようになってきました。

昔から姿勢が悪いとか、肩が前にいってしまうとか、周りから言われ続けてきたんです。いい意味で注意をしてくれてたんですけど、それもあって「こうしなきゃいけない」といつも自分に言い聞かせるようになっていたんですね。それがお腹の緊張につながっていたようです。お腹も含めて体全体に力を入れてると「ちゃんとしてる」という感覚があったんでしょうね。でも、このレッスンで「お腹の力を入れなくても姿勢よくいられる」ことがわかったんですけど、 それもあって「自然体でいていいんだ」と思えるようになりました。

今まで「決めつけ」があったけど、そうじゃないものがあると気づけました。こだわったり、神経質だったり、周りから言われてた言葉というのが長い間しみついていて、なかなか変われなかったけど、意識の持ち方で全然よくなるんだなと。長い時間こうなっていても、気がつくっていうのが大事だなと思いました。

前側を意識するっていうのは不思議な感じだった(笑)。でも、時々ショーウィンドウのガラスに映る自分の姿をみても「真っすぐ」だとわかる。それと、意識をいろんなところに持って行けるようになりました。「頭を上に」って思うだけでラクになったりもしましたよ。一番始めのレッスンで頭のことをやったけど、それを思うだけで余分な力を使わないようにいられるようになったし。

青木 寝付きがよくなったというコメントもされてましたが?

手塚さん 以前は寝るときは色々な考え事をしていて、寝付きがよくなかったんですけど、先生に「それは脳が勝手に働いているので、それに逆らってください!」って言われて(笑)。「『眠れない、眠れない』じゃなくて、『眠れる、眠れる』って」とも。そして、教えてもらったように頭の重さとか手の重さを手放そうとかしたら、なんか知らない間に眠れるようになってました(笑)。

青木 演技というお仕事をされていらっしゃいますが、その方面へのいい影響はありましたか?

手塚さん どうしても緊張が入りますが、その緊張の仕方が少しずつ変わってきましたね。リラックスしながら緊張するというか(笑)。今まで以上に客観的に自分をみれるようになったように思います。以前も客観的にみていたんですけど、それは人に合わせてたりとか、こう言ったら人はこう思うかな、という感じでした。それも緊張するじゃないですか。これがなくなってきたんですね。

青木 自分でいられるようになった、と。

手塚さん そうそう。そういう風にしていると、自分がニュートラルなので色々なことを言われたときにラクでいられる。今までは「こうだ」という決めつけみたいなものがあると、なかなか考えを変えることができなかったんですが、それが「言われたことも一理あるな」とか、頑に拒絶するわけじゃなくて「それもあるなと。一度、受け入れてみようか」と思えるようになってきたというか。

憶えられないセリフがあったときに「憶えられないっ」って言えちゃうようにもなりました(笑)。今までだったら、割とベテランの方になってきたプレッシャーみたいものもあって、「できなきゃいけない」「現場にいくまでに完成していなければいけない」というような「ねばならない」というのがすごく多くて自分を窮屈にしていたんですね。もちろん、それはそれで必要なことだけれど、でももう少し気持ちの中で余裕が持てるようになったのかな。

青木 気持ちに余裕が持てるようになったというメンタルな部分に変化があったんですね。

手塚さん そうですね。すごくここへ来てから変わった感じがします。体だけでなくて心も「ぐっ」とならなくなったというか。

そうすると、自分に必要なものとそうじゃないものが分かってきたんですよ。自分の思いがシンプルになっていくと言ったらいいのかな。買い物とかでも、今までだったら「これがあったらいいかな」「なんか合った時に予備にもっていたら」と思わず買っちゃう。でも絶対使わないんですよ(笑)。 それが家にたまってくると、またイライラしちゃったり。こういう時に、どれが必要でどれが必要じゃないのかわかるようになってきました。実はこれ、このレッスンで学んだ目の使い方を実践するようになってからなんです。先生が「見ているといっても、全ての情報(光)は向こうからやってきているので、それを受け取っていればいい」というのを意識してからなんです。

青木 すごい。そこから来ていたとは。眼精疲労が手塚さんの一つの課題でしたが、きっと物の見方に相当の力みがあったんですね。「見逃さないようにしよう」みたいな。だから見るという行為が「それを目の方からしっかりと捉える」となっていたんですね。光は全て向こうから目の方にやってくる、というのは現実に起こっていること。この現実に起こっていることを認識し始めたら、より自分の本当の気持ちに気づくようになったと。

最近、私は「体は自己のメディア」なんだなと思うんです。自分の体の反応を観察していると、自分がよくわかるというか。例えばお腹の緊張に気づいたときに、「あ、自分ってこういうものを恐れているんだな」「今興奮してるんだ」とかわかる。もちろん、体の観察でなくてもわかる部分があるのですが、体の反応というのは現実的に起こることで、より客観的な情報になるんですね。

初めての方には、こういう心の反応のことまではなかなか説明できないので、体のレッスンということでご紹介しています。ただ、体の反応というのは心と密接に関係しあっているので、体だけでは留まらないんですよね。習慣で行っている「決めつけたパターン」というのがあって、それに気づくようになると今まで自動的にそれを指示してきた脳の方が「あれ、なんでこうしてるんだろう」と驚く。そこで初めて「選択」が生まれるんですね。それが自分にいいのかな、良くないのかなという。

手塚さん さっきの買い物の話でも、安いとつい「これも買っておこう」となってたのが、今は「安くても必要ないでしょ」となってる(笑)。そのうちに「余計なものを一杯買っちゃうから、スーパーは寄るのやめよ」となって、「お肉だけなら肉屋さんにすればいいや」と。そうしたら今度は「どこのお肉屋さんがいいかな」とか、違う方向に楽しみが増えるんですよね。

青木 生活の中にも楽しみが増えるようになったと。

手塚さん そうですね。買わなきゃいけないし、作んなきゃいけないし、と思っていたのが、なければないで子供に「ないけど、どうする~?」みたいな感じになれた(笑)。

青木 そうすると、お子さんから「最近変わったね」とか言われるようになったりしたんじゃないですか。

手塚さん 子供からはあんまり言われないですけど、友達から言われましたね。「わかりやすくなった」って(笑)。「わかりやすいし、いつもすごい考えてたのが、ラクそうになっていいね」みたいに。今までは「我」をすごく作ってたんですよね。自分ではそんな風に全く思っていないんだけど、友達から「すごく近寄りがたいイメージがある」と言われたりして。話すと「すごく面白いんだね」とか言われてることがよくありました。すごくきちきちしているように見られていたんですね。それは体に力が入っていたからかな、と思います。「こっちがラクでいれば、相手もラクでいられるんだな」と思えるようになったのも収穫でした。

青木 手塚さんの得られた感覚というのは、実はこのワークの核心の部分なんですよ。私も同じような経験をしてきました。それをここでのレッスンでお伝えできて、とてもうれしいです。

手塚さん ここにくると、「あー、そうか」というものが沢山あって、「わかんない」というのが最初からなかったな。楽しいレッスンでした。

私の仕事は発信する仕事なんですけど、最近は違う分野でも色々なことをやっていこうかなと、ここに来てから思うようになりました。今までは、新しいことをしようとすると人から「え、なんで」と思われるとか気にしたり、自分でも不自然だと決めつけていたりして躊躇してたんですけど、最近は「自分なりにやればいいのかな」と思うようになってこれました。

インタビューを終わって
手塚さんは肩や首のこりと眼精疲労を訴えていました。これらは、手塚さんの「ねばならない」という自分への縛りが体の緊張となって表れていたものだったんですね。そして、前側意識アプローチで体への余計な緊張のない状態を学ばれることで、自分の過剰な反応に気がつけるようになり、自分を深く理解していく過程の中で、体の問題も緩和されていきました。

私が「光というのは粒子だか波だか判別ついていないんですが、向こうから目の方にやってきているんです」と小難しいことをいっても、「へー、そうなんだ」と素直に実践してくれた手塚さん。そして、この「光を受け取る」という意識が、手塚さんの心の変化にまでつながっていったとは。私もお話を聞いて驚きました。本業の演技の方でも、今までの緊張感とはちょっと違うと話されていましたし、新しい分野へのチャレンジについても話されていました。これからの活躍がとても楽しみです。

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